＜主 題＞
５・４・3歳児”共感する” 2歳児”やってみよう”
＜聖 句＞
「ひとりよりもふたりが良い。」
（コヘレトの言葉４章９節）
写真：本文中の星陵台中学校の栗
10月は、“ひとりよりもふたりが良い。”という聖句です。この聖句には続きがあります。
“ひとりよりもふたりが良い。
共に労苦すれば、その報いは良い。
倒れれば、ひとりがその友を助け起こす。
倒れても起こしてくれる友のない人は不幸だ。” (コヘレトの言葉4章9〜10節)
ひとり(一人・独り)が良いと思っている人もいることでしょう。何でも自分で出来て、自分の思う通りに何でもしたい人は、二人で居るより、一人で居る方が楽でしょう。でも、実際には一人で生きているのでなく、一人では生きていけない自分であることに気づくことが大切です。聖書には、神が人を世に創造された時、“主なる神は言われた。「人が独りでいるのは良くない。彼に合う助ける者を造ろう。」”(創世記2章18節）と、それぞれに合う良きパートナーを造ってくださった事が記されています。私達は、助ける者の存在と出会い、共に歩んでいるでしょうか。
今、子ども達は運動会の取り組みをしています。どの種目も一人で行うのは寂しいものばかりです。一人ひとりの神から与えられている力を発揮するには、互いに競い合い、励まし合い、力を合わせて取り組むことが大切です。それぞれの学年で、自分の事だけでなく、周りの仲間に思いを向けて取り組むことが出来ればより良い世界が創り出せることでしょう。特に年長組の組体操は、一人でも欠けると大変です。それぞれが、自分の任されたことを行うことで一つの物が出来上がります。ですから、もし一人でも欠けたなら、それを誰かが補わなくてはいけません。互いに助け合い、補い合いながら、思いやる心があれば素晴らしいものが出来ることでしょう。また、“めぐみ”の仲間が年齢の違いを越えて、他学年の取り組みにも心を向けて、心を一つにするならば、さらに素晴らしい世界となることでしょう。
“めぐみ”では、神から様々な収穫物が与えられる度に、分かち合って食べることを大切にしてきました。これから与えられる秋の実りもみんなで感謝して、分かち合いたいと思います。自然の実りは、誰のためにあるのでしょう。誰かが、独り占めするためのものではありません。本来、全ての人の命が保たれるために神が与えてくださったものです。しかし、人の知恵と知識でその自然の営みは壊され、人のためではなく、利益を得るための食べ物となってきました。いつの間にか、人が生きるために与えられていた食べ物が、異なる目的で扱われるようになり悲しい現実が訪れています。世界を見渡すと、食べ物が有り余るほどあり、毎日食べられる物が捨てられている場所と、食べる物がなく毎日飢えや渇きによって、命が失われていく場所があります。何故でしょう。これからの時代を生きていく子ども達が“ひとりよりもふたりが良い。”という世界を創り出してくれることを祈ります。
