園だより9月号 巻頭言
<主 題>
 5・4・3歳児”深める” 2歳児”おもしろそう”
<聖 句>
 「主において常に喜びなさい。」
               (フィリピの信徒への手紙4章4節)
写真:太陽をたっぷり浴びたサツマイモはしっかりと育っています。
  子どもたちは、長い夏休みをどのように過ごしてきたのでしょう。とても暑い夏で、毎日のように熱中症警戒アラートが発令される中、外で遊ぶことも出掛けることもなかなか出来ない状況で、困難を強いられる子どもたちの生活であったのではないでしょうか。夏季保育から始まった夏休み、夏季保育も含めて夏休み中の預かり保育や学童保育においても、プール活動をはじめとして、毎日どのように過ごすか工夫をしながら過ごしてきました。プールに入れる基準は、気温・水温を合わせて50度以上であること、さらには熱中症対策として65度以下であることとなっています。子どもたちが暑い時に少しでもプール遊びが出来るように、65度にならないように午前中の早い時間帯に入り、日陰を作ったり、水の調整をしたりして、何とか毎日プールで遊ぶことが出来ました。また、部屋の中もクーラーをほどよく効かせながら、快適に一日を過ごせることを考えました。子どもたちが安心して安全に日々を過ごせるために今後も色んな事に気を付けて保育をしていきたいと思っています。

 さて、一番長くて、子どもたちの成長する機会が多く与えられる2学期の歩みがいよいよ始まります。運動会の取り組みや遠足等は、暑さに気を付け、より良い環境で行い、一人ひとりの子ども達が成長出来るように知恵を絞って歩みたいと思います。そして、その後子どもたちは、秋に収穫感謝礼拝やクッキング、冬にはクリスマスと神様が与えてくださる豊かな恵みの中で過ごしていきます。子どもたちが感謝の心を育み、与えられた恵みに応える歩みへと向かうことが出来ればと願っています。近年、毎年の様に園児の数が少なくなっています。それは、少子化と家庭環境の変化等で仕方のないことだと思います。そんな中で“めぐみ”は、園児が少なくなったことを幸いな事として、今まで出来なかった事(満3才児保育・プレ保育・1歳児の小さな集い・1歳児以上の一時預かり・学童保育等)に取り組み始め、園児に対しては一人ひとりの子どもに寄り添い、それぞれの状況・環境を考えて歩めるように努めてきました。神様から与えられた大切な子どもたちが、笑顔で日々を過ごせる二学期であってほしいと心より祈っています。子どもたちが“めぐみ”に来て良かった、そして保護者の方々が“めぐみ”に来させて良かったと思える日々を創り出していければ幸いです。

 大切な二学期始まりの9月は、“主において常に喜びなさい。”という聖句が与えられました。“めぐみ”の保育は、キリスト教保育として、子どもたちが神様の愛と恵みに満たされて喜びと感謝を共に分かち合うことを大切にしています。ですから、私たちが歩む中で与えられている様々なものをいつも感謝しています。喜びと感謝に満たされて歩むには、神様が与えてくださるもの(者・物)は、すべて喜びに溢れていることを知ることです。当然、そう思えない事にも出会います。でも、その出来事や出会いの中で、神様はより良き道をいつも与えてくださるのです。そのことを信じることができるなら、困難の中でも耐え忍び、喜びを見い出すことが出来ます。不思議なことに“めぐみ”は、そんな歴史を今まで刻んできました。危機的状況の中で、道が拓かれ新たな歩みを踏み出したことが何度もあります。今も園児減少という状況下にあります。そんな今も、それをマイナスとするのではなく、プラスにすることを考えています。子育てという大切な、貴重な時期を逃してしまうことで、子どもたちの人間形成に大きな打撃を与えます。昔から幼児期の過ごしが将来に大きく影響を与えると言われています。子どもたちにとって大切な二度とない時と出会わせてもらっていることを感謝しています。子どもたちが今の時期にしか出来ないこと、今しておかなくてはいけないことを大切に子どもと共に日々を過ごしています。価値観の変わり続けている現在において、幼児期に求められているものも変えられています。変えてはいけないことを大人の都合で変えてしまい、大人の価値観によって子どもの大切な世界が奪われ、子どもの将来が変えられてしまうのです。子どもたち自身が、色々な経験をし、生きることの根本を培い、人間として大切なことを身につけて歩んでほしいと心から願っています。私が何度も繰り返し引用し、大切にしてきた言葉に、“人生に必要な知恵は、すべて幼稚園の砂場で学んだ”(ロバート・フルガム)があります。幼い時期に人との関わり方を学ぶ大切な機会として砂場での遊びがあり、子どもたちにとっての初めての社会となる幼稚園で、様々な経験を通して、色んなことを身にfつけていく素晴らしさを伝えています。“めぐみ”は、様々な人や出来事との出会いの中で愛に満たされ、人生に大切で必要な知恵が学べる場であって欲しいと心より願い祈り、子どもたちを日々迎えていきます。
< 園 長 >  
めぐみ農園
めぐみ農園、一か月でサツマイモはこんなに育ちました。収穫が楽しみです。
ピーマンとゴーヤと三尺ささげは未だ収穫が続いています。
著作・製作 学校法人星陵学園 星陵台めぐみ幼稚園
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