園だより7月号 巻頭言
<主 題>
 5・4・3歳児”ここちよく” 2歳児”ぞんぶんに”
<聖 句>
 「隣人を自分のように愛しなさい。」
               (マルコによる福音書12章31節)
写真:年長組の体育参観をしました。
 
 4月から始まった今年度の歩みも、あと少しで1学期を終えようとしています。今まで、神様と多くの人に支えられて歩んで来れたことを心より感謝しています。今年度は、園児が減少することによって、様々なことが今までとは異なる歩みとなりました。少人数のクラス、学年での歩みは、全体の規模は縮小となりましたが、その分とても動きやすくなりました。その利点を活かしながら、一つ一つの取り組みを大切に、一人ひとりと向き合いつつ歩むことが求められています。4月当初は、一階に居るのは、たんぽぽ組(年少)ひとクラスだけで寂しい様に思っていましたが、幸い行動範囲の広い年少組の子どもたちにとっては、とても過ごしやすい環境だったように思います。その中で、子どもたちは伸び伸びと成長し、だいぶ落ち着いた生活が出来るようになりました。その寂しく感じていた一階が、今ではとても賑やかになっています。5月からは年少組より小さいクラスもも組(二歳児、プレもも・一時保育含む)が始まり、さらには空き部屋のこすもすでは、小さな集いのひよこ組(一歳児)や開放ルームが行われ、年少組より小さな子どもたちが集ってきています。小さい子どもたちを見ていると、その成長の著しさが分かります。日々の歩みの中で様々なことに興味を持ち、体と心を動かし大きくなっています。たんぽぽ組の子どもにとっても、自分たちより小さな子どもたちはとても刺激となり、それぞれを成長させてくれています。一階で過ごすたんぽぽ組の子どもたちを見ていると、その一つひとつの行動と言動がわたしを笑顔にしてくれています。また、年中組は、“めぐみ”での歩みも二階での生活にも慣れて、色々なことに捕らわれることなく、元気に過ごしている姿を安心して見ることが出来ています。

 今年度は、未就園の子どもたちへの様々なプログラムを増やしたことにより、“めぐみ”に年少組より小さな子どもたち親子の来る機会が多くなりました。そして、その人数も少しずつ増えていることは、とても嬉しいことです。それに加えて、今年度新たに始めた卒園した小学生への学童保育も、色々な課題はありますが、子どもたちが「ただいま」と園に帰って来てくれています。子どもたちの笑顔は、私に力を与えてくれます。しかし、そんな中でまだ新しい環境に慣れずに苦悩している子どもたちもいることを忘れず、大切に過ごしたいと思います。

 そんな幅広い年齢層の子どもたちが集う場となった“めぐみ”の子どもたちは、それぞれの学年で年齢に応じた歩みをしています。特に“めぐみ”のリーダーとなる年長組の子どもたちは、“めぐみ”代表として花束や手紙を届けに行ったり、高校生と交流の時を持ったり、プールの掃除をしたり、生き物係をしたり、大忙しの日々を過ごしています。今は、子どもたちにとって大きな成長の機会となる、家を離れて過ごす一泊キャンプへの備えをしています。色々な不安や寂しさのある子どもたちですが、この機会が、仲間や保育者との絆を深め、一人ひとりの自信へと繋がることを信じています。その歩みの中でも必要とされることが、7月の聖句“隣人を自分のように愛しなさい。”です。この聖句は、イエスが神様の教えの中で最も大切なこととして語られた言葉です。人は、助け合うことでより良い歩みへと向かうことが出来ます。その根本が、他者を自分のように愛することなのです。私たちは自分中心で歩んでしまって、自分を愛し過ぎて周りの人を傷つけ、悲しませることがあります。みんなが、そんな歩みをしてしまえば、困難の中で誰が助けてくれるのでしょう。私たちは、愛し合い、助け合い、補い合い、支え合うことで本当の幸いを得ることが出来るのです。私たちが安心して過ごせる環境の一つとして、人に脅える事なく過ごせることではないでしょうか。ありのままの自分が受け入れられ、存在が認められ、安心して過ごせる場が必要です。それを可能にするには、自らも他者を受け入れ、共に歩む事を大切にすることが求められます。皆さんの周りの環境はどうでしょう。私は“めぐみ”が子どもたちにとってそんな楽園となることを願っています。イエスが語る“隣人”とは、目の前で困っている人のことです。その人が名前も知らない自分とは全く関係ない人であっても、その困難に直面している人にとって必要とされるものを提供することが求められているのです。その人との出会いと関わりは、様々な枠(年齢・性別・国や国籍や人種・宗教・階級・貧富等)を越えたものです。私は“めぐみ”での生活で、困っている子を大切にしています。泣き声が聞こえるとすぐに側に行きます。何をする訳でもないですが、一緒に過ごすことを大切にしています。まず、目の前の困っていることを共有することが大切ではないでしょうか。
< 園 長 >  
めぐみ農園
めぐみ農園、今年はゴーヤに実がつきました。
なすびにトマト、きゅうりは収穫がはじまっています。
サツマイモのツルも順調に伸びています。
年長組 体育の参観、6月から取り組んでいるブリッジ。みんな頑張っています。友だちと力を合わせる技にも挑戦中です。
お部屋では、キャンプソングをうたってノリノリです♪
年中組 6月にいっぱい楽しんだ、お店屋さんごっこのスィーツをテイクアウト(持ち帰る)の準備中。
七夕飾り作りも進んでいます。
年少組 雨でも保育室で、ブロックや型抜きパズル等いっぱい楽しんでいます。
もも組
著作・製作 学校法人星陵学園 星陵台めぐみ幼稚園
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