園だより3月号 巻頭言
<主 題>かみさまありがとう
<聖 句>
 「主よ、あなたの道を教えてください。」
             (詩編86編11節)
写真:12月に植えたチューリップがすくすくと育っています。

   2023年度も最後の月を迎えました。私は今この時、子どもたちが“めぐみ”で過ごした時間や日々のことに思いを巡らせています。一人ひとりの子どもたちにとってかけがえのない大切な時を、共に過ごさせてもらったことを心より感謝しています。個性豊かな子どもたちが一つの群れとして歩むのは、簡単なことではありません。そこで私が大事にしたことは、泣いている子ども、集団には入れない・入らない子どもの側に行くということでした。色々な場面で困っている子どもの事を見逃さないで、何に困っているのかを探ることで、色々なことが分かってきます。そんな出会いの中で、その子どもたちと楽しみを見つけて笑顔で過ごせる時には、私はいつも心が温められ、心豊かにされていくことを感じました。私は、幼い頃より人と同じことをすることや人に強制されることが嫌でした。違うことや異なることに魅力を感じてきました。その一つの現れが、髭です。大学時代から今に至るまで髭を生やし続けています。今は年を取り白くなり始めたので、どうするか悩んでいますが…。髭を見て色々な(賛・否)人達がいます。そんな中である人が、雑誌の切り抜きをくださいました。そこには“ヒゲが評価されるのは、集団より個人の実力が求められている時代だ。”という内容のことが記されていました。決して個人主義というのではなく、集団の中にあって個が大切ということです。個々が集まって集団が作られます。その群れは、それぞれの個性がい(生・活)かされることで豊かになります。群れの中で個をいかすには、互いが認め合い、尊重し合うことが大切となります。私は、いつもそのことを大切にしてきました。聖書にも“体は、一つの部分ではなく、多くの部分から成っている。”“一つの部分が苦しめば、すべての部分が共に苦しみ、一つの部分が尊ばれれば、すべての部分が共に喜ぶのです。”と記されています。私たちの身近な体をたとえにして、一つの体は様々な部分で成っており、各々の部分が他の部分のことを思いやり、各々が果たすべき役割を行うことで豊かにされることが伝えられています。

 いよいよ年長組は、“めぐみ”での最後の生活発表会を終え、卒園式を迎えようとしています。私は今、それぞれが残された“めぐみ”での日々において、共に過ごしてきた仲間と心を合わせてより良きひと時を過ごして欲しいと思っています。年長組の子どもたちは、仲間と共に過ごしてきた3年・2年・1年間の終わりの時を迎え、これから新しい世界へと一歩を踏み出そうとしています。今まで創り上げてきた仲間との世界を大切にしつつ、新たな広い世界へ希望を抱き、勇気を出して飛び出そうとしています。その思いを込めて、年長組の生活発表会では、“こころのねっこ”と“はじめの一歩”を子どもたちは歌いました。特に最初の“こころのねっこ”は、何となく過ごしてきたような幼稚園での歩みには、深い意味があったことを伝えています。子どもたちのこれからの歩みにおいて、“めぐみ”での生活が“こころのねっこ”になってくれることを願っています。その歌詞は、“いつの間にか大きくなった いつの間にか泣かなくなった いつの間にかこけなくなった 色々できるようになった”で始まり、“初めての出会い 初めての仲間 初めて知ったたくさんのこと 泣いて笑った毎日が みんなの心のバネになった”と続き、“一日一日大きくなった 一日一日強くなった 一日一日丈夫になった 一杯の思い出になったこれからの出会い これからの仲間 これから分かるたくさんのこと ここで過ごした毎日が みんなの心の根っこになれ”となっています。

 “めぐみ”での歩みが、子どもたちの“心と体の根っこ”となり、至るところからたくさんの栄養を吸収して、心も体も大きくなっていくと信じています。仲間と共に過ごす中で、嬉しいこと、楽しいこと、悲しいこと、嫌なこと等色々あったことでしょう。その日・その時を、どのように過ごしたかが、大切な経験となります。好きなことだけでなく、嫌なことにも挑戦することで、新しい世界を知ります。せっかく広い世界に生かされているのですから、子どもたちには、これからも色々な経験を積み重ねて大きくなって欲しいと思います。そして、子どもたち一人ひとりが、新しい世界へと勇気を持って大きく一歩踏み出して行くことを心より祈っています。
< 園 長 >  
それぞれの学年、最後のひと月の始まり。
思いきり笑ってあそんで、試して、やってみて、みんな大きくな〜れ!
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年長組  
年中組 年中組、
年少組
もも組
著作・製作 学校法人星陵学園 星陵台めぐみ幼稚園
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