園だより1月号 巻頭言
<主 題>つたえあう
<聖 句>
 「一緒に喜んでください。」
             (ルカによる福音書15章6節)

  新 年 明 け ま し て お め で と う ご ざ い ま す 。

 2023年、新しい年を迎えての歩みが始まりました。2022年も新型コロナウイルスの感染に気をつけながらの歩みでありましたが、無事に終えて新しい年を迎えることが出来ました。神様に与えられた恵みの1年に感謝です。それも子どもたちをいつも見守り、最大の配慮をした上での登園をさせてくださった家族の方々の協力があったからこそだと、心より感謝しています。目には見えないウイルスによる感染拡大ですので、細心の注意を払いながら幼稚園の歩みも行われました。しかし、昨年は色々な規制が緩和されたために、子どもたちがマスクを外す機会も増え、外で元気に走り回る姿も多く見られました。子どもたちの心と体の成長にとってとても大切な時期をより良く過ごせたように思います。しかし、コロナ禍にあって、多くの我慢を強いられたこともありました。その際大切にされたことは、他者への思いやりです。人それぞれの考え方や在り方がありますので、本当に多くのことを学ばされた1年となりました。これから迎える1年間の集大成となる3学期の歩みも何が起こるか分かりませんが、子どもたちにとってより良き環境の中で過ごせればと祈るばかりです。

 さて、長い冬休みの間、子どもたちは、どのように過ごしてきたのでしょうか。冬休み期間に、12月25日のクリスマスがあり、更には1年の終わりとなる大晦日と1年の始まりとなるお正月を迎えて、子どもたちは家族と一緒に過ごしてきたことでしょう。とても貴重で大切な日々を子どもたちが家族の人達と過ごせたことにより、子どもたちの心と体に沢山の栄養が蓄えられたことだと思います。そのことは、3学期を迎えるための大きな力となります。
2022年度の残された約3カ月の歩みが、子どもたちにとって実り豊かな時となることを心より祈ります。

 私の冬休みは、年末に久しぶりに家族が集まり過ごすことが出来、喜びと感謝の時となりました。この計画は、長女が車椅子生活ということもあるので、バリアフリーの施設が好ましいので、1年前から予約して実行したものです。末娘は、大津の病院で理学療法士として働いており、休日もリハビリを行っている病院で休みが取り難いようなので、参加し易いように、近隣の琵琶湖周辺の温泉のあるホテルで一泊をする計画を立てました。そこに名古屋から息子家族3人と神戸から私たち夫婦と長女が集まるようにしました。ところが、集まる予定の数日前に、コロナ関係で集まれないかもしれないという状況が起こりました。いくら万全な計画を立ててもすべてがうまく行くことではないと痛感させられました。仕方のないことです。しかし、幸いなことに、その後何事もなく一晩ですが家族一同が一緒に過ごすことが出来ました。ほんの一時でも心許す人が一緒に過ごせることは、幸せなことです。その後、私たちは名古屋の息子家族も一緒に神戸に帰り新年を過ごすこととなり、その帰る途中には、京都の私の実家に立ち寄り、久しぶりに母親(85歳)にも会いました。さらに年末・年始の4日間も孫(6歳)と過ごす事となり、色々と楽しませてもらいました。そんな出会いと交わりの時がゆっくり与えられたことで、栄養補給が出来ました。神様に感謝です。喜び分かち合い一緒に過ごせる存在がいることは、大切なことであり、幸せなことです。幼稚園の繋がりとしての“めぐみファミリー”もそんな関係性でありたいと思います。

 子どもたちの心の育ちに大切な栄養として与えられている1月の聖書の言葉は、「一緒に喜んでください」です。クリスマスの心温まるひと時を通して、心の豊かな養いを得て成長してきた子どもたちが更に大きくなるために与えられている聖句です。これは、百匹の羊のうち一匹が迷子になり必死で捜し当てた羊飼いが、待っていた人々に対して語った言葉です。
『見失った羊を見つけたので、一緒に喜んでください』と迷い出た羊を大切にし、かけがえのない存在として愛している羊飼いの姿があります。これは、私たちに対する神様の愛の姿です。集団から迷い出たとしてもその個が大切であり、ファミリーとして愛してくださるのです。その愛は、愛されている側にも必ず伝わります。個と個の集まりが、集団を作るのであって、個が大切にされることで互いを思い合う集まりとなります。“めぐみファミリー”も互いの違いを認め合い、思い合う個の集まりでありたいと心から願います。
< 園 長 >  
著作・製作 学校法人星陵学園 星陵台めぐみ幼稚園
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