園だより10月号 巻頭言
<主 題>みんなちがってみんないい
<聖 句>
 「その人は豊かに実を結ぶ。」
             (ヨハネによる福音書15章5節)
写真:もう少しで収穫、楽しみです。

 季節は移り変わり、暑い暑い夏が過ぎ、朝夕に涼しさを感じることの出来る日々となり、実りの秋を迎えています。しかし、今年も繰り返す台風の発生で多くの地域で、通常の生活が出来ず困難な状況の中を歩まざるを得ない人々がいることに心が痛みます。そんな中で私たちは、台風の影響も受けず、いつもと変わる事なく生活することが出来、今を歩んでいます。そのことを大切に、与えられている時間や天気を無駄にする事なく、今出来ること、成すべきことに全力を尽くして、子どもたちと一緒に様々な事に挑戦し、喜びに満ちた実りの秋を過ごしたいと思っています。“今”子どもたちは、運動会を前にして与えられている豊かな環境の中で、精一杯心と体を用いて日々、様々な取り組みをしています。与えられている“今”を、子どもたちと共に味わい、神に感謝しつつ、大事に過ごしたいと願っています。子どもたちが、与えられているチャンスを逃す事なく、豊かに実を結ぶために、心を躍らせ、
体を働かせて、9月の聖句で示された、良い地に蒔かれた種が、芽生え、育って実を結び、あるものは三十倍、あるものは六十倍、あるものは百倍にもなったことを忘れずに過ごせるようにと心より祈ります。まだ新型コロナウイルスの影響で、本来の活動は出来ませんが、可能な事に心を向けて歩み続けたいと願っています。

 さて、様々な実りが与えられる月を迎えて、子どもたちと共に大切にする聖句として示されたのは、“その人は豊かに実を結ぶ。”です。本来の聖句は、もう少し長いものであり、“わたしはぶどうの木、あなたがたはその枝である。人がわたしにつながっており、わたしもその人につながっていれば、その人は豊かに実を結ぶ。”というイエス様の言葉です。イエス様につながっていることで豊かに実を結ぶのです。神様とつながり、人とつながる大切さ、豊かさがそこにはあります。そのことを信じて“めぐみ”の歩みは、今まで続いてきました。神から与えられた様々な状況をしっかり受け止め、その中で神の愛と守りを信じ、感謝と喜びを忘れず歩んできました。そんな歩みの中で育ち、卒園していった子どもたちの数多くの嬉しい近況を知る機会が与えられました。それは、“めぐみ”で育った“めぐみっ子"が様々な場面で花を咲かせてくれているということでした。“めぐみっ子”は、のびのびと日々を過ごしていますが、“ここぞ”という時に頑張り、思わぬ力を発揮するようです。それぞれ、個性の強い子どもたちで心配していましたが、神から与えられた異なった賜物を用いて、力を発揮しているという嬉しい知らせを受け、安心しました。また、そのことを我が子のことであるかのように知らせてくださる方々の存在も素晴らしく、嬉しく思いました。その子どもたちの成長には、背後でいつも見守り、共に喜び、楽しみつつ、痛みや苦しみや悲しみも共にしてくれる家族の存在がいたからだと思います。幼稚園の時代に大切な事は何でしょう?子どもが育つ基礎を培うことです。そのことを抜きにして、豊かな成長はありません。そのためには、大切な時期を共に味わってくれる家族の存在は大きいのです。先日も、
広くなった園前の歩道を仲良く歩いてきた卒園児(22歳)親子が気軽に声をかけてくださり、話す機会が与えられました。また夏休みには、もう25歳になる卒園児が、“めぐみ”時代仲良くしていた友達が結婚するということで、園に来て、私たちからのメッセージをビデオレターとして撮って帰りました。卒園しても、幼い時のほんの短い期間過ごした場所である“めぐみ”のことを、“めぐみ”での出会いを忘れずに、大切にしてくれる人たちが多いことに感謝をしています。それは、子どもだけでなく、その家族も含めてのことです。事ある毎に訪ねてくれる卒園児や家族もいます。“めぐみ”時代には、あまり言葉も発せず、感情を表すことも少なかった子が、小学校に行ってから、「めぐみに行きたい」と自分の意思を、はっきりちゃんと伝えて訪ねてくれました。今、この様な“めぐみ”を求める人が少なくなっ
ている世に危機感を覚えます。“めぐみ”が大切にしている手作りや弁当日は、敬遠されがちです。価値観や生活スタイルの変化した今の世においては仕方のないことなのでしょう。しかし、幼稚園という大切な時期を蔑ろにして、豊かな成長はありません。この大切な時期は、親にとってもかけがえのない、取り戻すことの出来ない子どもとの貴重な時間です。親の愛情は、必ず子どもに伝わり、その愛は子どもたちにも受け継がれます。“めぐみっ子”は、面倒見がよく、優しいとよく聞きます。それも幼い時に培われたものなのではないでしょうか。子どもたちの命と営みが守られ、豊かに実を結ぶことを心より祈ります。
< 園 長 >  
年長組 年長組、運動会に向けての取り組みは、オープニング・リレー・めぐみ探検隊。心を合わせてがんばるぞー。
年中組 年中組の取り組みは表現”虹色くらげさんあーそーぼ!”海の中で沢山のおともだちができますように。
年少組 年少組の表現遊びは”だんごむしど〜こだ?”
お外あそびも忘れません。
 
著作・製作 学校法人星陵学園 星陵台めぐみ幼稚園
無断複写・転用・転記はできません。