園だより6月号 巻頭言
<主 題>探ってみる
<聖 句>
 「探しなさい。そうすれば、見つかる。」
                (マタイによる福音書7章7節)
写真:めぐみ農園キュウリか収穫はじまりました。

 自然の営みの豊かさの中で、今を生かされ、子どもたちと過ごす時間が与えられていることを心より感謝しています。4月から始まった幼稚園生活の中で、子どもたちの成長する姿を日々感じられることはこの上ない喜びです。特に年長組は、“めぐみ”で一番大きな人としての自覚が少しずつではありますが、持てるようになってきました。それは、“めぐみ”で一番大切な礼拝の時間に全て現れてきます。まだまだ、自覚の持てない子どもたちもいますが、みんなと過ごす中で影響を受けつつ大きくなっていくことでしょう。まだ、新しい環境に慣れずに、自分の居場所が見つからない子や自分を表すことの出来ない子もいます。仕方のないことです。焦る事なく、じっくり、ゆっくり子どもたちと向き合いつつ、会話や活動を楽しんでいきたいと思います。集団生活の中なので、思い通りにならないことも多々ありますし、戸惑うことも当然あります。新たな広い世界へ踏み出せず過ごしている子どもたちも自らの安心出来る場所を見つけ、心も体も育まれて歩めると信じています。そのことも心に留めながら、子どもたち一人ひとりの個性を大切にしつつ、子どもたちの成長を見守り続けたいと願っています。自立に向かうために大切な時です。安心して過ごせる家庭において、ゆっくり子ども自らが語り出す言葉に耳を傾け、子どもの声に寄り添い、勇気を持って一歩を踏み出せるよう支えて欲しいと思います。子どもの世界は、様々な個性や環境の異なる子どもたちの集まりであり、十分な知恵や知識が備わっていない集団ですので、思わぬ事が多々起こります。その中で子どもたちは、多くを経験し学び、成長し、自分の在り方を身につけて歩み出して行くのです。

 6月の聖句は“探しなさい。そうすれば、見つかる。”です。探さないと見つからないのは当たり前のことです。自らが探すこともせず、人に頼っていては何も見つかりません。探し物があるなら、必死で探すことで道は拓かれます。子どもたちは、多くの可能性を秘めています。それぞれが、主体的に探求心を持ち、様々なことに挑戦して行くことで、多くの経験をし、豊かな心が養われて行きます。“失敗は成功のもと”と言われますが、失敗することを恐れていては何も生み出されません。失敗することを繰り返して多くの発明・発見はされています。子どもたちが、イエスの言葉に従い、それぞれの与えられた場所で色々なもの(者・物)を探し求めて、多くのものを見い出してほしいと願っています。

 『子どもが育つ魔法の言葉』(ドロシー・ロー・ノルト著)の中に記されている言葉を紹介します。
 ・子どもと生きるということは 自分が子どもだった頃を 思い出すこと
 ・子どもと話し合うときには 子どもが狭い見方に陥らないように 世の中にはもっと別 の見方が
  あり 別の世界観もあることを子どもに示してあげましょう 私たちは子ども より長い人生を生
  きたくさんの人に出会ってきてるのですから

 嬉しい、喜ばしいことが与えられている中、今なお、新型コロナウイルスの感染がなかなか収まらない現状があります。今までは、クラスで一人でも発症者が確認されたら学級閉鎖せざるを得ない状態でしたので、学級閉鎖が繰り返され、ご迷惑をおかけしてきました。誰がいつ発症するかは、誰にも分かりません。そのことをご理解ください。そんな状況の中で政府は、“2歳以上の未就学児のマスク着用は一律には求めない”との見解を示しました。ここで“一律には”とあいまいな表現をして、各事業所や個人に責任を負わせています。マスクの有無に関しては、色んな考え方があります。“めぐみ”では、昨年同様、気温の上昇のため熱中症の心配がある場合は、屋外ではマスクを外す生活をしていきますが、密になる場合は、マスクの必要性を感じていますので、しばらくは今まで通りマスク生活となります。これまで学級閉鎖は繰り返しましたが、園内での感染拡大は起こっていません。それは体調管理と手洗いや消毒の徹底、マスク着用があることは明らかです(マスクを外したい人は申し出てください、考慮します)。マスク着用の弊害等は分かりますが、着用の大切さもあります。この度、政府の見解を受け、神戸市こども家庭局より“園にて陽性者が出た場合の濃厚接触の疑いの規定”が変更される方向です(正式決定ではありません)。濃厚接触の疑いの規定は、基本的にマスクを外して15分以上かつ1m以内の距離(会話・食事・遊び)だった場合となる見込みです。新型コロナウイルスの影響で登園出来る日が限られてしまっている“めぐみ”での子どもたちとの生活の中でも、喜びと感謝に満たされた時が過ごせる様にと心から祈ります。
< 園 長 >  
めぐみ農園 めぐみ農園、ミニトマトは間もなく収穫。茄子は花が咲き、ゴーヤの蔦が伸び始めました。
年長組 年長組は、ドッジボール、縄跳び、リズム遊びといっぱい身体を動かしています。
年中組 年中組も園庭をいっぱい使って楽しんでいます。自分たちが植えた野菜のお世話を頑張っています。
年少組 年少組はホールや保育室でリズム遊びを楽しんでいます。園庭では大きな滑り台にも挑戦しています。
 
著作・製作 学校法人星陵学園 星陵台めぐみ幼稚園
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