園だより5月号 巻頭言 <主 題>心地よく <聖 句> 子供たちをわたしのところに来させなさい。 妨げてはならない」 (マルコによる福音書10章14節) 写真:今年もめぐみ農園はじまりました。 |
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新しい年度を迎えて、教職員と子どもたちとの新しい関係作りが始まりました。それぞれが、新たな環境の中での始まりです。それぞれの子どもたちが持つ個性を受け入れつつ、集団生活での協調性を培っていく一年となります。年少組は、初めての集団生活・社会との出会いの中で、戸惑う子どもたちが多くいます。部屋の中で落ち着いて遊ぶ子どもたちもいるのですが、泣いてしまう子、集団から抜け出す子等色々です。当たり前のことです。焦る事なく、その現実を受け止め、ゆっくりと園生活を進めて行きましょう。今までは、自分の思う通りに出来る生活でしたが、幼稚園ではそうはいきません。様々な場面で、個々が集まって共に時間を過ごします。そんな中でトラブルも発生します。今しばらくは、幼稚園生活に慣れるのには時間がかかることでしょう。でも、個々に自分の居場所や好きなことが見つかれば、幼稚園が楽しいところになることでしょう。年中組は、年少組よりも人数の多い集団となり、今までよりも他者との関わりが大切になってきます。玩具の使い方にしても外での遊び方にしても経験と知識で、創意工夫を重ねていくことでしょう。自由に伸び伸びと園生活が送れます。そして、年長組は、“めぐみ”で一番大きな人としての役割と責任を持って歩む時となります。それは、体の成長だけでなく、心の成長が求められます。今までに許されてきたことも許されないことを知る時でもあります。年長組として、小さい人達の事を考え、優しさと思いやりを持って生活をし、自分中心ではなく、他者に思いを向けられる人として育つ時を迎えています。人を傷つけ、邪魔をすることは許されません。互いの違いや異なりを認め合い、補い合い、助け合い、支え合える集団となって行くことが求められるのです。そのために欠かせないのが、礼拝です。神様からの言葉を通して心の養いを得、神様に愛されている存在としてその愛を受けて、何を大切にして歩むのかを知り“めぐみ”での生活の中で活かしていくのです。今年の年長は、礼拝の守り方や遊具・玩具の使い方について私から厳しく指導を受けました。それは、自分中心に行動し、他者に迷惑をかける姿が見られ、人や物に対しての思いやりに欠けており、人や物を大切にしてなかったからです。これから歩み行く一年を通して、それぞれが神様の愛と恵みに満たされて、豊かに成長して行ける様にと祈ります。“めぐみ”になくてはならないのは、神様からそれぞれがいただいている“愛”です。神様から一つの群れとして集められた者として、それぞれが互いを思い合える存在であって欲しいと心から願っています。せっかく“めぐみ”での出会いが与えられたのですから、自己中心ではなく、人と物を思いやり愛し、与えられたことを大切にしつつ、より良い世界を目指して歩みましょう。 相田みつをさんの“出逢い"に関する詩を2つ紹介します。そこに込められた思いを感じてもらえれば幸いです。 ◇ いつどこでだれとだれが どんな出逢いを するか それが大事なんだ なあ ◇ 人の世の幸不幸は 人と人とが 逢うことから 始まる よき 出逢いを 毎年のように紹介していますが、幼稚園生活の大切さを伝える一冊の本があります。 それは“人生に必要な知恵はすべて幼稚園の砂場で学んだ”《ロバート・フルガム著》です。 「人間、どう生きるか、どのようにふるまい、どんな気持ちで日々を送ればいいか、本当に知っていなくてはならないことを、わたしは全部残らず幼稚園で教わった。人生の知恵は大学院という山のてっぺんにあるのではなく、日曜学校の砂場に埋まっていたのである。」と記されており、「わたしはそこで何を学んだろうか」と幼稚園(日曜学校・子どもの教会)で学んだことが続いて記されます。その一部を紹介します。 「何でもみんなで分け合うこと。ずるをしないこと。人をぶたないこと。使ったものはかならずもとのところに戻すこと。ちらかしたら自分で後片づけをすること。人のものに手を出さないこと。誰かを傷つけたら、ごめんなさい、と言うこと…」 子どもたちが“めぐみ”にて、人としての基礎を培う大切な経験を積み重ねて過ごしてくれることを願います。日々の歩みの中で、様々な異なりを持つ人と人とが、互いを理解しつつ、認めつつ、より良い関係を作り過ごして行く機会となることを祈ります。 |
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< 園 長 > |
年長組 | 縄跳び・長縄など身体をいっぱい動かしています。 |
年中組 | 年中組も園庭をいっぱい使って楽しんでいます。 |
年少組 | 初めての野菜つくりや遊具・砂場等を楽しみ幼稚園生活にも少しずつ慣れたきました。 |
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