園だより4月号 巻頭言
<主 題>はじめの一歩
<聖 句>
 「わたしの助けは来る 天地を造られた主のもとから」
                (詩編121編2節)
写真:。
年 主 題
 つ な が っ て 〜今、わたしを生きる〜
主 題 聖 句
 主がすべての災いを遠ざけて あなたを見守り あなたの魂を見守ってくださるように。
 あなたの出で立つのも帰るのも 主が見守ってくださるように。今も、そしてとこしえに。
                 (詩編121編7〜8節)
 2022年度の新しい歩みが始まりました。新型コロナウイルスの感染がまだまだ続く中ではありますが、4月からスタートできることを嬉しく思います。今年度の歩みも昨年に引き続きコロナ禍での今までの経験を活かしつつ、様々なことに気を付けながら歩む中で、喜びと感謝に満ちた日々が神様から与えられることを信じて過ごしたいと思っています。今、世界を見渡せば、戦争によって、あるいは災害によって大切な命が奪われています。何時如何なることが起こるかは、誰にも分かりません。それゆえに与えられている時を大切にして、子どもたちと共に喜びに満ちた毎日が過ごせる様にと切に祈ります。

 新しい春を迎えて、園庭の西端の砂場奥にある桜の木が花を咲かせました。この桜の木は、昨年度から始まった幼稚園前の道路拡張工事に伴い、狭くなる園庭を整備する為に行った遊具移設の際、唯一残しておいた木です。遊具移設に伴ってその周辺は、安全基準等を満たすために花壇を取り除き、多くの樹木を伐採しましたが、この桜の木だけは残しました。その理由は、毎年咲かせてくれるからではなく、いつか咲かせてくれると願ったからです。今まで一度も咲いたことのない桜の木です。砂場横にあるため、時に邪魔になることも、子どもが折ることもありましたが、もう一年咲くか待ちたいと残したのです。不思議なことにその思いが伝わったのか、何と今年初めて見事に花を咲かせてくれたのです。神様は、コロナ禍の中であり、工事の中であり、様々な逆境、困難な状況の中で嬉しい、喜び、希望に満ちた暖かい春を迎えさせてくれました。私はこの残した桜の木をずっと見てきました。葉が落ち、冬枯れのような寒い冬、花を咲かせてくれるだろうかと思いつつ見つめてきました。そして、蕾がつき始めた頃から、今年は咲くかもと思い見続けてきました。一輪咲いた時(3/30)は、大きな喜びでした。一本の桜の木からも多くのことが教えられました。きっと“めぐみ”に集ってくる子どもたちも、いつかきれいな花を咲かせてくれるでしょう。その日が何時かは誰にも分かりません。しかし、子どもを信じ見守り、共に歩むことで子どもたちは自ら育っていくのです。新年度を迎えるに当たり、キリスト教保育を行う“めぐみ”がこの一年大切にしたい年主題と主題聖句を記させていただきました。それぞれが新しい環境でのスタートとなります。子どもたちが、様々な新たな出会いと交わりを重ねる中で、心も体も豊かに成長することを願いながら、1年間を過ごしていきます。今年度は、年長組69人、年中組66人、年少組52人の総勢187人の子どもたちと教職員30人の歩みとなります。

 “めぐみ”が子どもたちとの歩みで願っていることは、神様に集められた子どもたちが互いのことに心を寄せて、心も体も健やかに育っていくことです。子どもたちが、お互いを思いやり、助け合い、補い合いつつ、苦しいことや悲しいこと、嬉しいことや楽しいことを共に分かち合い、共に喜び合える1年となることを信じています。そのためには、神様が与えてくださったそれぞれの個性と特性が尊重され、一人ひとりが大切な存在であり、なくてはならない存在であることを認め合っていくことが必要となります。人は皆、神様から異なり・
違いが与えられています。聖書の初めには天地創造物語が記されており、そこには「人が独りでいるのは良くない。彼に合う助ける者を造ろう。」とふさわしいパートナーとして全く異なる存在を神様が創造されたことが伝えられています。異なる存在であるからこそ、補い合い、助け合い、力を合わせることで、豊かな世界が広がります。それぞれの違い、異なりを否定するのではなく、認め合い、豊かに用いることこそ大切なのです。違いや異なりを否定し、自分本位・自己中心の主張を押し通すことにより争い、分裂が生じます。その異なりを結び合わせ“つなぐ”には、愛が必要です。今年度の年主題は、いったい、何時、何と誰と何処で“つながって〜今、わたしを生きる〜”のでしょう。今年、“めぐみ”において神様と他者と“つながって”愛に満ちた共同体として歩めることを願っています。そのために、
いつも神様が私たちを見守ってくださっていることを信じて歩みたいと思います。

 今年度も新型コロナウイルスの影響で様々な場面で感染に気を付け、“密”を避け、マスクを付けながらの生活となることでしょう。しかし、子どもたちが伸び伸びと過ごせるように、子ども中心、子ども主役、子ども第一で楽しみながら工夫しつつ歩みますので、皆様にもご理解、ご協力を求める事も多くあると思いますが、よろしくお願いします。
< 園 長 >  
さくら
年長組 いよいよ年長組スタートです。始園式。
著作・製作 学校法人星陵学園 星陵台めぐみ幼稚園
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