＜主 題＞動き出す
＜聖 句＞
「安心して行きなさい。」
（マルコによる福音書５章３４節）
写真：今年もめぐみ農園はじまりました。
２０２１年度の新しい歩みが始まり、“めぐみ”では日々子どもたちの賑やかな声が響いています。笑い声、泣き声、叫び声、歓声等、子どもたちの豊かな命の営みを実感します。新型コロナウイルスの感染が拡大する中、今の時まで神様に守られ歩めていることを心より感謝しています。子どもたち一人ひとりにとって、大切なそれぞれの居場所が一日も早く見つかることを心より願っています。幸いな事に、新年度始まってから天気、天候に恵まれて、毎日の様に外で遊ぶ事ができています。泣いていた子も笑顔になり毎日が過ごせています。そんな喜びに満ちた日が続く中で、子どもたちにとって幼稚園は、楽しい所、来ることが嬉しい場所となることを祈っています。不安や淋しさで涙する子どもたちが、元気に明るく笑顔で“めぐみ”に来る様になることを信じています。
毎年この時期の私の役割は、泣く子としばらく一緒に過ごすということです。今年も派手に泣く子がおり、しばらく付き合っていましたが、今ではその役目がなくなりました。何故なら、もうほとんどの子どもが泣かずに登園して来る様になっているからです。今は、部屋での居場所が見つからず、落ち着いて部屋で過ごせない子どもたちと遊ぶことを役目としています。そんな中で、色んな発見をさせてもらっています。子ども一人ひとりに豊かな個性があり、その異なりは様々だということです。当然そうなると私のそれぞれの子どもたちに対する関わり方が違います。個性のぶつかり合う生活の中で、相手を認め合いつつ、居心地の良い場所として“めぐみ”の生活が出来ることを願っています。子どもたちは、自然と“みんな違って、みんな良い”ということが大切だと知っていきます。そのことを知ることが出来れば、５月の聖句“安心して行きなさい。”と子どもたちに言えます。不安や恐れを越えて安心して出て行くことができる様になって欲しいのです。子どもたちは、それぞれが新しい生活環境となり、日々新たな挑戦をしていきます。今までとは違う生活です。でも、“大丈夫”と思えるなら、恐れや不安でなく何事も興味関心を持って歩めます。何事も出来ることが大切なのではなく、挑戦することが大切です。成功も失敗もあります。その経験が、後に力となります。
『子どもが育つ魔法の言葉』ドロシー・ロー・ノルト著より紹介したい言葉があります。
☆子どもは一人ひとり違います。どうかそれを忘れないでください。そばについていなけ ればならない子、ひとりでやれる子。注意が必要な子、そうでない子。指示されないと やれない子、そうでない子。一人ひとりが、ふたりといない特別な存在なのです。☆お母さん、お父さん のんびりかまえて気楽に ゆっくり ゆかいに楽しく 暮らしという名の織物に しなやかで明るい色を織りこむのを どうかお忘れなく
☆親は子どもから 子どもは親から 学んでいきます
“めぐみ”では今年も子どもたちが「人生に必要な知恵はすべて幼稚園の砂場で学んだ」と言える様々な経験を積み重ねてほしいと願っています。そのために私も子どもたちとしっかりと向き合い、真剣に遊びたいと思います。初めての社会生活となる幼稚園で、年少組の子どもたちは、泣き笑いを繰り返しています。そうして心も体も大きくなって行きます。もう既に落ち着き始めた“めぐみ”の生活では、子どもたちが私に色んな声を掛けてくれています。子どもの声に耳を傾けると心が温かくなります。そんな“めぐみ”の生活をこれからも大切に、笑顔一杯で過ごしたいものです。
そんな楽しい日々において、私達の住む兵庫県には新型コロナウイルスの感染拡大防止のために緊急事態宣言が発出されました。昨年から１年以上新型コロナウイルスに悩まされ続けてきて、今度はさらに進化した変異株(変異ウイルス)による感染拡大で最悪の状況となっています。１日の感染者数が、兵庫県で毎日のように500人を超え、その内神戸市では200人を超えています。色々な対策をしてきたにも関わらず、状況は悪化するばかりです。何を第一にすべきなのかをしっかりと考え、感染予防に努め、安心して過ごせる日が来ることを信じて待ちたいと思います。楽しい日々が過ごせる様に、みんなでこの大変な時期を大切にして過ごして行きましょう。
