園だより3月号 巻頭言
<主 題>希望をもって
<聖 句>
 「わたしは必ずあなたと共にいる。」
         (出エジプト記3章12節)

写真:11月に植えたチューリップの芽、春の陽ざしに顔を出しました。

 
 新型コロナウイルスの影響で長い休園から始まった2020年度の歩みも、残すところあと数日となりました。今年度は、それぞれの行事を見直しながら、一つ一つを大切に行ってきた密度の濃い一年間であったと思います。園生活の始まりが遅かった分、子どもたちは、年度の後半になって、ぐんぐんと心も体も大きくなってきました。感染のリスクを抑えるために、
密を避けたことで、ほとんどの取り組みがクラス毎となりました。その分、わたし自身は、それぞれの子どもたちと接する時間が多かった様に思います。そして色々な子どもたちの個性と出会うことが出来ました。“みんなちがって、みんないい”ことを実感し、楽しい子どもたちとの園生活を過ごすことが出来ました。そんな子どもたちが、大切な時間を過ごしてきた園生活の集大成となるそれぞれの生活発表会では、一人ひとりが個性豊かな輝きを放ってくれたのではないでしょうか。(年長組はこれからですが…)

 いよいよ卒園を迎える今年度の年長組は、昨年度より天候や環境に悩まされた学年です。しかし、それ故に特別な取り組みを経験することも出来ました。天気が良くても悪くてもそれを益と考えること、与えられている環境を受け入れて、そこで行えることを最大限考えて、
より良いものにしていくこと等を学びました。その一つひとつは、一人ひとりが自分のことだけ考えていては、うまくいきません。仲間のことを考えて、しっかりと自分の責任を果たすことで、互いがつながり合い、一つのものを造りあげることができるのです。こんな経験は、集団生活である幼稚園でしか経験出来ないことです。子どもたちにとって、初めての社会となる園生活は、これからの歩みに大きな影響を与えます。そのことを踏まえて、“めぐみ”では、人間の基礎となる心を育てることを大切にしてきました。心が育てば、これからの歩みは、力強いものとなることでしょう。神は、わたしたちの歩みをいつも支え、共に歩んでくださっています。どんな中でも生きる力が与えられるのです。子どもたちには、そのことを信じて、希望を抱き歩み続けてほしいと願っています。

 わたしたちは、今、子どもたちの人生にとって大きな影響を与える人間の基礎を築く大切な時を共に歩んでいます。再び戻ってくることのない今の時を、しっかりと子どもと向き合い過ごしたいと願っています。子どもたちにとって、誰と出会い、どんな関わりをし、どんな過ごし方をし、何を学び、何を得たかが、これからの歩みに大きく関わってきます。そのことを『子どもが育つ魔法の言葉』の冒頭に記されている詩「子は親の鏡」が教えてくれます。昨年の2月の園だよりでは全文を掲載し、今年度の9月の園だよりでも一部分を紹介しましたが、2020年度最後の園だよりに、今一度思いと願いを込めて記させていただきます。

     子 は 親 の 鏡      詩:ドロシー・ロー・ノルト
  けなされて育つと、子どもは、人をけなすようになる
  とげとげした家庭で育つと、子どもは、乱暴になる
  不安な気持ちで育てると、子どもも不安になる
  「かわいそうな子だ」と言って育てると、子どもは、みじめな気持ちになる
  子どもを馬鹿にすると、引っ込みじあんな子になる
  親が他人を羨んでばかりいると、子どもも人を羨むようになる
  叱りつけてばかりいると、子どもは「自分は悪い子なんだ」と思ってしまう
  励ましてあげれば、子どもは、自信を持つようになる
  広い心で接すれば、キレる子にはならない
  誉めてあげれば、子どもは、明るい子に育つ
  愛してあげれば、子どもは、人を愛することを学ぶ
  認めてあげれば、子どもは、自分が好きになる
  見つめてあげれば、子どもは、頑張り屋になる
  分かち合うことを教えれば、子どもは、思いやりを学ぶ
  親が正直であれば、子どもは、正直であることの大切さを知る
  子どもに公平であれば、子どもは、正義感のある子に育つ
  やさしく、思いやりを持って育てれば、子どもは、やさしい子に育つ
  守ってあげれば、子どもは、強い子に育つ
  和気あいあいとした家庭で育てば、
  子どもは、この世の中はいいところだと思えるようになる

 子どもたちの将来・未来は、今の時にかかっています。わたしたちは、これから子どもたちとどの様に向き合って歩んでいくのでしょうか。
 
< 園 長 >  
年長 年長組、冬を乗り越えてもうすぐ生活発表会です。
年中 年中組での生活もあと少し、春の日を楽しんでいます。。
年少 年少組、生活発表会、2月の誕生会も終えました。
ご飯も一人で上手に食べていますよ。
著作・製作 学校法人星陵学園 星陵台めぐみ幼稚園
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