園だより2月号 巻頭言
<主 題>つながる
<聖 句>
 「愛は、すべてを完成させるきずなです 。」
         (コロサイの信徒への手紙3章14節)

写真:園長先生も鬼のお面を付けています。

 
  いよいよ2020年度の歩みも残すところあと少しとなりました。新型コロナウイルスの影響で、長い休園期間の後に始まった今年度の歩みは、“密”を避けつつ、様々な事を問い直しながら、新しい取り組みをする年となりました。苦悩しつつも、新たな取り組みの中で喜びや感謝することが沢山ありました。そんな大切な日々を過ごしてきた集大成として、今各学年・クラスでの生活発表会に取り組み、一年を終えようとしています。すでに年長組では、卒園式までの日数の、カウントダウンが始まりました。一年間、二年間、三年間と過ごした“めぐみ”にあと何日来ることが出来るのでしょう。一日一日を大切に過ごさないと“あっ"と言う間に、卒園の日を迎えてしまいます。今年の年長組は、長い休園期間があった影響からなのか、年度の後半に“ぐっ”と大きく成長してきたように思います。小学校に行っても、
それぞれに神様から与えられた個性が豊かに発揮されていくことを心より願っています。そんな年長に伝えたい歌として、毎年年長組が歌ってきた“はじめの一歩”という歌があります。この歌は、26年前に起こった阪神淡路大震災で、様々なものを失い、悲しみや苦しみの中で過ごしていた子どもたちに、さらにはその歌を聞いた周りの人達に希望や元気や生きる力を与えてくれました。ご存じの方もおられるとは思いますが、その歌詞を紹介します。

      はじめの一歩 作詞 新沢としひこ 作曲 中川ひろたか
  小さな鳥がうたっているよ ぼくらに朝がおとずれたよと
  きのうとちがう朝日がのぼる 川のながれもかがやいている
  はじめの一歩 あしたに一歩
  きょうから なにもかもがあたらしい
  はじめの一歩 あしたに一歩
  勇気をもって 大きく 一歩 歩きだせ

  信じることを忘れちゃいけない かならず朝はおとずれるから
  ぼくらの夢をなくしちゃいけない きっといつかはかなうはずだよ
  はじめの一歩 あしたに一歩
  きょうから なにもかもがあたらしい
  はじめの一歩 あしたに一歩
  生まれかわって 大きく 一歩 歩きだせ

 新たな一歩を踏み出そうとしている年長組の子どもたちが、この歌を通して、様々な場面で絶望する事なく、希望を持ち、生きる力を育み歩んでくれることを心より祈ります。年少組、年中組の子どもたちも、今の時を大切にしつつ、仲間とのを生活を大事に、それぞれが大きくなっていくことを願っています。その一つの取り組みが生活発表会です。お話の世界を通して、そこにある大切なものを受け止め、受け入れ、共に過ごしてきた仲間とより良い時間を過ごして欲しいと思います。

 さて、子どもたちの大切な時である今月は、“愛は、すべてを完成させるきずなです”という聖句が与えられています。何をするにも“愛”が大切です。子どもたちと過ごす中で、いつも実感することです。愛されることの喜び、愛することの豊かさが、様々な場面で経験出来ます。人は愛されることで、笑顔になります。愛されていることを知る時、安心が、優しさが、勇気や自信や希望が与えられてきます。聖書の語る“愛”とは、“自分を愛するように”他の人を愛することです。自分本位の愛は、人に伝わらないし、愛していることにはなりません。自分の時間や財や力を惜しまず相手のために用いることで、そのことが伝わります。わたしたちは、愛しているように思いつつ、自分中心な愛し方をしていることに気づかされます。子どもの姿は、わたしたちにそのことを顕著に教えてくれます。聖書が伝えている“愛”は、一人一人が他者を思いやり、お互いに助け合い、赦し合い、すべての人が安らかに過ごせる世界を創り出せるものなのです。“すべてを完成させるきずな”なのです。“めぐみ”の子どもたちがそんな世界を創り出すことを信じています。
< 園 長 >  
年長 年長さん、自分たちが作った壁いっぱいの鬼に「鬼は外・福は内」と思い切り、豆をまきました。
年中 年中さんは自分で作った、自分の鬼退治に豆をまきました。
年少 年少さんも自分で作った、自分の鬼退治に豆をまきました。
著作・製作 学校法人星陵学園 星陵台めぐみ幼稚園
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