園だより12月号 巻頭言
<主 題>喜びにあふれて
<聖 句>
 「学者たちはその星を見て喜びにあふれた。」
         (マタイによる福音書2章10節)

写真:年中さんの部屋にクリスマスツリーが出来ました。

 秋のたくさんの恵みに満たされて、わたしたちは今の時を迎えています。神様の与えてくださっている恵みは、目に見えるもの、見えないものと様々です。子どもたちは、そんな豊かな恵みを数えつつ、神様に思いを向けて、嬉しい喜びに満たされた収穫感謝礼拝を行うことが出来ました。子どもたちは、多くの秋の実りを携えて嬉しそうに登園して来ました。その携えて来た物には、多くの人の愛情が注がれてきたことを感じました。用意してくださった人々の思いが受け取れるように、礼拝では丁寧に、日毎の糧が頂けるようになるまでのことを詳しく話しました。神様が与えてくださる愛と恵み、さらには周りの人達から与えられる愛に支えられて、今歩めている事に感謝のひと時を持ちました。

 喜びに満たされた11月を終え、いよいよクリスマスを迎える12月となります。子どもたちは、それぞれの年齢に応じてクリスマスの出来事を知らされています。“めぐみ”に来たことで本当のクリスマスを知る機会が与えられています。クリスマスとは、ただの祭典・お祝いではなく、この世を愛で満たす日なのです。神様の独り子であるイエスが、救い主としてこの世に遣わされた日です。その出来事は、父ヨセフと母マリアがこの世の権力者により命じられ、強制された故郷に帰るという旅の途中、夜に宿を探しても誰も泊めてくれず、泊まる所が見つからず、仕方なく家畜小屋で泊まった夜に起こりました。両親は、生まれたばかりの赤ちゃんを寝かすところがなく、飼い葉桶にワラを敷き詰め布にくるんで寝かせました。これが、みんなが喜び祝っているクリスマスです。何故、そんな所で?そこは、神様に救いを求める人が例外なく訪れることの出来る場所でした。まず最初に神様から知らせを受けて駆けつけたのは、羊飼いでした。彼らが羊の世話をしながら野宿していた夜のことでした。雇い主から大切な羊の世話を委ねられ、夜通し必死で羊の命を守り続けてきた羊飼い。羊は、宗教的には献げ物として用いられ、羊の毛は服に、肉は食用としても用いられる程、人々にとってはとても大切で貴重な家畜でした。しかし、人々はその仕事を大切な事と受け取れず、社会的にも宗教的にも、様々な理由で羊飼いたちを排除してきました。そんな羊飼いに、神様は天使を通して嬉しい知らせを伝えました。その天使の言葉は、“民全体に与えられる大きな喜び”としてダビデの町で救い主(メシア)が生まれたということでした。さらに、天使は“あなたがたは、布にくるまって飼い葉桶の中に寝ている乳飲み子を見つけるであろう。これがあなたがたへのしるしである。”と告げたのです。羊飼いの生活の場、日常に救い主が来てくださったのです。彼らでも気兼ねなく訪問出来る場所でした。彼らは、急いで出掛けて、飼い葉桶に寝かせてある乳飲み子を捜し当てました。羊飼いたちは、全てが天使の言葉通りだった出来事を喜びに満たされて人々に知らせたのです。しかし、残念ながらそれを不思議に思う人はいても、信じる人はいませんでした。これがクリスマスの出来事です。

 その後、救い主イエスを捜し当てたのは、12月の聖句で語られている学者たちでした。彼らは、占星術の学者で、東方の国において“救い主が生まれたことを知らせる不思議な星”を見て、喜びに満たされ旅をしてきました。彼らが旅立つと不思議に光る星が導き、イエスのいる場所にたどり着きました。彼らは、星のしるしを信じて導かれ旅をし、星の止まった家に入り、幼子をひれ伏して拝み、宝の箱を開けて、黄金、乳香、没薬という最上級の贈り物を献げました。「学者たちはその星を見て喜びにあふれた」と12月の聖句が伝えていますが、彼らの喜びは、何の確証もないにも関わらず、宝の箱を携えて長い旅をし、星の示した場所で惜しむ事なく、それぞれにとっての最高の贈り物をしたことでも伝わってきます。東方の学者たちも羊飼い同様、異国・異教の人、ということで社会的・宗教的に排除されていた人々です。しかし、 神様は彼らにも星を通じて大切な知らせを伝えてくださったのです。神様は、助けを必要とする人々を全て救いへ、喜びへと導いてくださるのです。イエスの誕生は、そのことを知らせる大切な出来事です。天使が羊飼いに知らせた様に“民全体に与えられる大きな喜び”となったのです。
 さて、今年わたしたちの迎えるクリスマスは、全ての人の喜びとなるのでしょうか。子どもたちは、神様への感謝の気持ちをクリスマスの取り組みで現してくれています。自分たちが喜ぶのではなく、周りの人を喜ばせることに心を費やしています。それがクリスマスの喜びとなるです。 嬉しい喜びに満ちた愛あるクリスマスとなりますことを祈ります。
 
< 園 長 >  
収穫感謝礼拝 今年もたくさんの野菜や果物が集まりました。
年長 年長cooking day、洗う、皮をむく、切る、片付ける、どれも大切な仕事。
今年も美味しいカレーが出来上がりました。お味は?「good!!」。みんな大満足。
食後はお片付けの手伝いも。みんなお疲れ様でした。
年中 年中さんクリスマス祝会の取り組みをしています。
年少 年少さん三輪車をこいで乗れるようになりました。
年長さんが作ってくれたカレーを美味しくいただきました。
著作・製作 学校法人星陵学園 星陵台めぐみ幼稚園
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