園だより1月号 巻頭言
<主 題>取り組む
<聖 句>
 「わたしを強めてくださる方のお陰で、
           わたしにはすべてが可能です」
         (フィリピの信徒への手紙4章13節)
写真:あけましておめでとうございます。

  明けましておめでとうございます。今年も“めぐみ”に連なるすべての人の幸いをお祈り致します。2020年という新しい年を迎えました。この日が迎えられていることを心より感謝しています。新たな一年、何が起こるかは、誰にも分かりません。しかし、どんなことが起こったとしても、愛する人がいることが生きる力となります。そのことを教えてくれる一つとして、“めぐみ”では「わたしを強めてくださる方のお陰で、わたしにはすべてが可能です。」という1月の聖句が与えられています。自分を強めてくれる存在がいることで、どんな状況の中にあっても歩み行くことが出来ることを伝えています。自分にとっての確かな存在を見い出し得る人は、様々なことに向かって歩みを進めることが出来ます。子どもにとって、安心出来る存在、頼れる存在、愛する存在が必要です。2020年も、子どもが安心して新たな一歩を踏み出すための存在として“めぐみ”の教育・保育が出来ることを祈ります。

 さて、子どもたちは、どんな冬休み、年末年始を過ごしてきたのでしょうか。家族の愛情に包まれて心豊かな時を過ごし、子どもの時期にしか経験出来ない沢山の喜びに満ちた子どもたちは、きっと新しい力を蓄えて歩み出すことでしょう。我が家も年末、 遠くに離れていて年に何度かしか会う機会のない家族が集まりました。その中心は、やはり孫(3歳)です。その孫も来年度から名古屋で年少児として幼稚園生活を始めることになりました。誰に似たのか分かりませんが、とても個性の強い子どもですので、親としては色々と心配のようです。何故なら、何にでも興味・関心があり、それゆえに落ち着きが無く、食べる物も偏っており、我がままで、自己主張が強く、思う通りにならないとすぐ泣き、 図鑑が好きで、ある部分の知識がずば抜けており、よくしゃべります。こんなことを記すと“どんな子”と思われるかも知れませんが、とても可愛らしくて、みんなに愛される子どもらしい孫です。子どもは記憶力が良いようで、孫も神戸に来た昨夏のことをよく覚えており、幼稚園のカブトムシやクワガタがいた場所に行ってみると、ザリガニとカメになっていたので、新しい出会いを喜んでいました。孫にとってじぃじは、 ちょっと怖いけど大好きな良い遊び相手の様です。今回もじぃじと砂場や遊具でいっぱい遊び、ひと時を過ごしました。そんな良く遊ぶ子なので、両親は今回初めて、 じぃじ、 ばぁばに半日預けて出掛けて行きました。時折、 「ママは?」「ママの所に行く」等言いましたが、泣くことも無く、無事半日を過ごしました。最後は、 ばぁばとじぃじと一緒に買い物へ歩いて行き、途中で疲れ果て、じぃじの抱っことなりそのまま眠ってしまいました。3歳にしては、足も体も大きく、 重くて大変でしたが、 わたしにとっては孫に癒される良いひと時となりました。わたしたちにとって愛し、愛されているということは、とても幸せなことです。大津に住む次女(孫にとっては叔母)も久しぶりの再会を喜び、たった一日の休日なのに、ずっと甥っ子に付き合って遊んでいる姿を見て、周りの人に愛される子は幸せだなぁと実感しました。離れて過ごしている孫ではありますが、両親(特に母親)に愛され育っていることが良く分かりました。会う度に、その成長ぶりに驚かされます。親としては、幼稚園入園に不安はあるようですが、きっと楽しんで幼稚園生活を満喫するだろうとわたしは思っています。しかし、 個性豊かな子ですので、 初めての集団(社会)生活は、 多少の苦労が必要でしょう。そんな時にちゃんと寄り添い、愛情で支えられる両親だと思うので、きっと大丈夫でしょう。幼稚園生活を始めてからの再会の日を楽しみに待ちたいと思います。

 今年は、東京オリンピック・パラリンピックが行われるオリンピックイヤーとなりますが、わたしにとっては、1995年 1月17日早朝に起きた兵庫県南部大地震より25年の時を刻むことの方が大きなことです。“阪神淡路大震災”と言われる多くの悲しみ・困難を伴った出来事でした。その時、命の営みを支えた大切なことは、互いに助け合うことでした。今の神戸があるのは、その痛みを経験し、共に生きることを大切にしてきたからです。そのことを忘れる事なく、子どもたちと共に“めぐみ”の生活を過ごしたいと思います。神様から与えられた2020年がそれぞれにとって、豊かな日々の積み重ねとなることを心より祈ります。
< 園 長 >  
著作・製作 学校法人星陵学園 星陵台めぐみ幼稚園
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