園だより11月号 巻頭言
<主 題>共感する
<聖 句>
 「同じ愛を抱き、心を合わせ、思いを一つにして、
           わたしの喜びを満たしてください。」
         (フィリピの信徒への手紙2章2節)
写真:めぐみ農園は、まだ茄子・ピーマンを収穫しています。

  今、“めぐみ”のあちらこちらから♪うれしい秋の実りです♪とさんびかが聞こえてきます。神様がわたしたちに与えてくださった豊かな実りの時を、子どもたちは喜び感謝しつつ、満喫しながら過ごしています。わたしたちの住む日本は、春夏秋冬という四季折々の豊かな季節が与えられており、今は気候的にもとても過ごしやすく、心も体も満たされる時です。“実りの秋”“食欲の秋”“スポーツの秋”“芸術の秋”“学びの秋”等と表現されているとおりです。ですから今までは、何の心配もなく、“実りの秋”と言えていました。しかし近年、そんな自然の豊かな営みが、人間による自然破壊によって、実りを得る前に各地で大きな自然災害が起こるようになってしまったのです。とても悲しいことです。本来♪うれしい秋の実りです♪と声高々に神様への賛美ができるはずなのに、心から喜べない現実がわたしたちの周りにあります。世界的にも大雨・大雪・竜巻・地震・洪水・台風(ハリケーン)等によって、大規模な自然災害が起こっています。今年、日本では9月後半から10月中、地球規模の温暖化により海水温が上がっている影響で、毎週のように今まで経験したことのない規模の大雨や大きな台風が襲来しました。そして、広い地域において、強風で家が壊れ、雨で川が氾濫して、家が流され、壊されました。人は、自然の脅威の前で何もなす術を持ちません。ただその災害が少なくてすむように備えをし、命を守るために逃げることぐらいしかできません。人の自分勝手な営みのために、自然は痛み悲しんでいるのです。神様は、全てを創造された時、全てを見渡して「見よ、それは極めて良かった。」とおっしゃいました。そして、その営みを管理するものとして、神様に似せて人を創造されたのです。しかも「人が独りでいるのは良くない」と助け合うパートナーをも与えてくださったのです。わたしたち人間は、助け合うことでしか生きられないのです。そして、その根底に愛がなくては、全てが成り立たないことを神様は伝えてくれています。自然に対して、人に対して、愛の心を抱き接していくことで豊かな世界となるのです。今、様々な出来事において苦しみ、悲しみ、痛みの中で生活せざるを得ない人が、一日でも早く心穏やかに過ごせる日が来ることを心より願います。また、そのことに心を寄せられる人が一人でも多く与えられることを祈ります。そんな今を“めぐみ”では大切に受け止め、与えられている仲間・与えられている自然と向き合いつつ、共により良く生きることを目ざし、愛ある世界となることを願いつつ日々を過ごしています。神様の愛に満たされることで、人の世が喜びに溢れると信じています。

 さて、10月に子どもたちは、様々なことを経験し、大きくなったでしょうか。“めぐみ”関係だけでも運動会、秋のめぐみ祭り、遠足、与えられた実りの収穫(含.食)、西神戸教会のファミリーコンサート等を通して、秋を楽しみ、満喫する機会が与えられました。神様の与えてくださっている素晴らしい世界に生かされている喜びと感謝が与えられることで、神様の思いを受け止め歩む者へと導かれていきます。恵みに対する感謝がなければ、心の成長には繋がりません。どの活動も人と人との繋がり、自然との繋がりの大切さを知る良い時となります。そして、自分勝手にしていては、うまく行かないことも経験します。子どもたちは、10月の聖句でも、良い土地に落ちた種が30倍、60倍、100倍にもなることを聞いてきましたが、その本当の意味は、神様の言葉を聞いて従う人は、それだけの実りを得るということだったのです。つまり、道端や石地に落ちた種が枯れてしまうように聞くだけの人、茨の中に落ちた種が塞がれて実らないように始めは従うが途中で従わなくなる人は、実りには至らないということでもあるのです。この聖句は、とても大切であり、“めぐみ”での子どもたちの姿として現われてきます。

 豊かな秋の恵み中で与えられた今月の聖句は、「同じ愛を抱き、心を合わせ、思いを一つにする」ことが求められています。神様が与えてくださっている愛に気づき、受け止め、感謝に満たされることで、自ずと導かれていく聖句です。人に対し、自然に対し、物に対してどのように接し歩むのかが問われていきます。“めぐみ”に集うすべての人が、それぞれの愛の働きにより、喜び満たされた日々の歩みとなるように心より祈ります。
< 園 長 >  
年長組 年長さんの秋の遠足は、須磨の旗振山登山へ行きました。途中から雨になりましたが、頑張って歩きました。
年中組 年中さんは、雨の為に園内遠足に変更。ホールで全員で丸になってお弁当を食べたり、身体を動かして楽しみました。
   
年少組 年少さん、明石大橋の袂にある、舞子公園に行ってきました。芝生の上で走ったり、ハローマイフレンドを踊ったり、松ぼっくりを拾ったりして楽しみました。
著作・製作 学校法人星陵学園 星陵台めぐみ幼稚園
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