園だより10月号 巻頭言
<主 題>やってみたい
<聖 句>
 「ほかの種は良い土地に落ち、芽生え、育って実を結び、
  あるものは三十倍、あるものは六十倍、
   あるものは百倍にもなった。」
         (マルコによる福音書4章8節)
写真:すくすくと育った稲穂を刈り取りします。

 いつの間にか、暑い夏が終わり、朝夕に涼しさを感じる季節となりました。時には肌寒ささえ感じることもあります。日々の生活の中で様々な気候、環境の変化を感じて歩めることを感謝します。特にわたしたちの住む日本においては、春・夏・秋・冬の四季があり、それぞれの季節で豊かな実りが与えられてきました。しかし、残念なことに近年、人間による自然破壊のため世界的な温暖化となり、各地で実りではなく自然災害が起こってしまっています。実際日本において、今、大雨や台風による災害が生じて生活困難な状況の人々がおられます。一日も早く、平穏な日々が与えられることを祈ります。人が神様に与えられている豊かな自然の営みで満足できず、快適で便利な生活を追い求め続けてしまった結果、今の様な異常気象がもたらされました。今の著しい気候の変化や自然災害を思う時、わたしたちが、今をどのように生きるかで、後の時代に大きな影響を及ぼす事が分かります。神様がわたしたちのことを思い与えてくださっている自然の営みを大切にしつつ、大切な人と共に季節の移り変わりを存分に味わいたいと思います。

 今の心地よい季節に“めぐみ”では、近づいたお家の方々を迎えての運動会を前に、日々自分たちのできることを一生懸命楽しみながら過ごしています。二学期始めの暑い時には、プール遊び等の夏の遊びをしていた子どもたちが、今では運動会の取り組みに励んでいます。その取り組みにおいて、子どもたちの笑顔が輝いているかどうかが一番大切です。やらされている運動会は、子どもたちにとっては楽しい時とはなりませんし、力も発揮出来ません。“めぐみ”が子どもたちと作り上げようとしている運動会は、201人の子どもたちの笑顔が輝き、教職員も心と体を精一杯用いて、喜びと感謝に満たされるひと時を過ごすことです。その表現の一つが、毎年園舎に吊るされる運動会の看板です。そこには一人ひとりが描いた“自分の顔”が飾られているのです。もし、当日休んだとしても、今まで取り組みを共に楽しみ、“めぐみ”の一員として歩んできた姿がそこに存在しているのです。個性豊かな子どもたちは、当然得意・不得意がありますが、自分なりに輝ける場であることを願っています。わたしは、幼児期の子どもたちに大切なことは、心を耕すことだと思っています。“めぐみ”で、今まで出会ったことのない様な色んな人と出会い、今まで経験したことのない様々なことを経験し、心を揺さぶられ刺激され、心を柔らかくして、簡単には折れない心となり、何事にも興味関心を持ち、自ら進んで歩み出せるようになってほしいと願っています。大人は、将来困らないように、子どもの幸せを願い、勝手に理想の子ども像を作り上げ、子どもたちに押し付けようとします。大人のそんな思いや願いは、子どもにとって大きな迷惑です。何故なら、今(子どもの時)大切にしなくてはいけないこと(遊び)を奪われ、様々な経験をする機会を失っているのです。今の子どもたちは、忙しいそうで、今しなくても良いことを押し付けられて、悪戦苦闘しているような気がします。ですから“めぐみ”では、今しか出来ない遊びを中心に成長していくことを信じ、子どもと共に歩み続けています。心を耕すことは、今月の聖句とも繋がります。

 今月の聖句は、「種を蒔く人」の譬えと言われる場面です。ある人が種を蒔きに出掛けて、様々な所に種が落ちました。道端、石だらけの土の少ない所、茨の中に落ちた種は、鳥に食べられ、日に焼かれて枯れ、茨に覆いふさがれ実を結びませんでした。ところが、良い土地に落ちた種は、芽生え、育って実を結び、30倍・60倍・100倍になりました。この譬えで分かるように、芽生えて育ち実を結ぶためには、蒔かれる場所が大切だということです。
この譬えを子育てに当てはめて考えてみますと、子どもが育つのに大切なのは、土壌となる心です。良く耕された心は、成長するのに良い土壌となるのです。“めぐみ”では、子どもの未来を信じて、これからも子どもの心を耕し続けたいと思います。 
< 園 長 >  
めぐみ農園、本日稲刈りをしました。
年長組 みんなの運動会で、年長さんはオープニング・リレー・パラバルーン活動をおこないました。
年中組 年中さんは、冒険に出発しました。
   
年少組 年少さん、今日のかけっこもかわいいなぁ!!。
著作・製作 学校法人星陵学園 星陵台めぐみ幼稚園
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