園だより9月号 巻頭言 <主 題>やってみたい <聖 句> 「沖に漕ぎ出して網を降ろし、漁をしなさい。」 (ルカによる福音書5章4節) 写真:すくすくと育った稲穂は、頭を垂れはじめました。 |
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長い夏休みが終わり、一番長い教育・保育の提供期間である二学期を迎えます。その期間に、わたしたちは暑い夏を終えて、秋を迎え、寒い冬を経験していきます。子どもたちは、季節の移り変わりと共に、沢山の経験をしていくことでしょう。そのためには、子どもたちが安心して過ごせる場所と時間がとても大切で必要です。それが家庭であり、家族との時間だと思います。そこから押し出されて、子どもたちは、大きく成長します。今、子どもたちは、夏休みを家庭でゆっくり過ごし、心も体も満たされ、栄養を十分に蓄えて、二学期に向けて一歩を踏み出す準備をしていることでしょう。わたしは、これから与えられる出来事の中で、子どもたちと共に様々な喜びと楽しみ、悲しみと痛みを経験して、豊かな日々を過ごしていきたいと願っています。 “めぐみ”では、認定こども園となって初めての夏休みを迎えました。今までと変わる事なく過ごしてきましたが、保育機能を有することで長時間の開所時間と給食提供等は、わたしには大きな負担となりました。わたしが保育をし、給食を作るのではありませんが、責任者として色んな意味で心休まる時がないことは、仕方のないことです。しかし、その歩みの中で、夏休みという少人数で毎日を過ごす教育・保育の提供期間において成長する子どもの姿があり、嬉しさも感じることが出来ました。少人数で安心して過ごす中で、心を開き、自分を表現出来るようになった子どもがいるのです。子どもは、様々な環境によって育ちが違い、個々に成長の仕方も違います。特にどれだけ愛情を受けたかで育ちは異なります。これからも個が集まった群れとして“めぐみ”の教育・保育は行われ続けていきます。個と個の関わり、交わりの豊かさを大切に、一つの大きな群れとしての歩みとなることを祈ります。 この夏休みにわたしは、9月に3歳になる孫と共に過ごす機会が与えられました。名古屋に住む息子家族が、孫の顔を見せに来てくれたのです。ほんの短い時間でしたが、孫の遊び方や行動や言動を見聞きして、とても子どもらしく、可愛く育っており、息子夫婦が愛情深く接している姿に安心しました。わたしも息子も日々忙しくしており、離れている所で過ごしているので、孫に会えるのは、年に2・3回のことです。その度、成長する姿に驚かされます。 今回は、大きな動物図鑑がお気に入りということで、その図鑑を持参し、ページをめくりながら身振り手振りで、色々解説してくれました。最近の図鑑は、DVDも付いているので、本人はその知識を得た上で色々教えてくれました。当然、上手にしゃべる訳ではありませんが、一生懸命伝えようとする姿から色んなことが伝わってきました。最近は、動物に限らず昆虫にも関心がある様でしたので、園舎一階に集められているカブトムシ、クワガタ、ザリガニ、カメの所に連れていくと、その場に暫く止まり興味津々過ごしていました。その後もその場所の近くを通るたびに、観察していました。当然、帰る前にもゆっくりと眺めてから帰って行きました。短い僅かな時間ではありましたが、とても楽しく有意義な時を孫や息子夫婦と過ごし、心が温まるという経験をさせてもらいました。子どもは宝、命は宝、本当に大切なものを神様がわたしたちに与えてくださっています。そのことに感謝して、共に過ごせる時間を大切に歩んでいきたいものです。何事にも興味や関心を持ち、意欲的に取り組む幼い子どもを見た時に、9月の聖句「沖に漕ぎ出して網を降ろし、漁をしなさい。」と重なります。試してみる、やってみることで色んな経験をし、様々なことを知ります。それが成功でも失敗でも大切な経験となり、次に繋がります。物事ができる、できないということもやってみなくては分かりません。神様から与えられる機会・チャンスを逃さずに、挑戦する、一歩踏み出すことで新しい世界が広がります。その機会を周りの人が奪ってしまわないようにと心から願います。 いよいよ迎える二学期の歩み、子どもたちとどんな楽しいことが出来るか楽しみです。まだ、夏の暑さが残っていますので、プールや泥んこ遊び等を存分に味わい、次の活動へと向かっていくことでしょう。与えられた時、状況、環境を大切に、その日、その時にしかできない経験をすることで、より豊かな成長へと繋がることを願っています。家族の皆様にも、子どもと共に今の時を満喫してほしいと思います。 |
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< 園 長 > |
めぐみ農園、秋を前に、まだまだ収穫した野菜を食べています。 | |
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