園だより4月号 巻頭言
<主 題>ありのままで
<聖 句>
「その民を喜び楽しむものとして、創造する。」
        (イザヤ書65章18節)

写真:昨年冬に植えた、チューリップとムスカリが綺麗に咲きました。

 2019年度最初であり、(幼稚園型)認定こども園星陵台めぐみ幼稚園として、初めての園だよりとなります。どんな一年になるのか、全く分かりません。今年度は、1日(月)に新しくなる体制での教職員の顔合わせと新しく歩み出すに当たって大切にすべきことの確認を行い、その後“めぐみ”のこれからの保育内容、年間計画、目指すものの共通理解をして一年の歩みを始めました。そして翌2日(火)には、もう既に子どもたちを迎えての保育が始まりました。思っていた以上に様々なものが変わっていきます。変えざるを得ないことを、よく考えて、より良いものにしていきたいと願っています。今、子どもたちを取り巻く環境は、子どもたちにとってより良いものとなっているとは言えません。大人中心の考え方で、大人の都合でどんどん変えられてしまっています。子どもの数は減っているのに、どんどん待機児童は増え、垂水区において、3歳で幼稚園にさえ入れない子どもたちが出てしまいました。保育園や認定こども園が増えているのに、何故でしょう。施設が増えることで子どもたちを受け入れる側の保育士・幼稚園教諭が不足して四苦八苦しています。より良い人材を求めても限りがあります。保護者側も、園の保育の質を問う前に入れる所として考えるようになってしまっています。今しかない大切な時期に、この世に振り回されてしまっている子どもたちの悲鳴が聞こえてきそうです。そんな中にあって、“めぐみ”は、子どもたちとの環境をできるだけ変える事なく、“めぐみ”が教育目標としている“みんなが笑顔で過ごせる世界を創り出す《子ども・家族・教職員》。”ことへ向かって歩み続けたいと願っています。子どもたちと共に過ごしていると自然と笑顔になり、元気が出ます。“めぐみ”が、いつまでも子どもを中心とした歩みを続け、子どもたちの持っている一人ひとりの賜物が大切にされ、それぞれの光を輝かせることのできる所であるように祈っています。

 今年度は、199人の子どもたちと、31人の教職員でのスタートとなります。そのうち、保育を必要とする子どもたち(2号認定こども)が11人です。その子どもたちとの2日から始まった少人数での保育も順調に歩み出しました。神様は、人を異なる存在として世に創造され、生かされました。それは、異なる(違う)からこそ、色んな広がりや力を発揮するのです。画一化された、何かに支配された狭い世界ではなく、自由で広い世界を与えてくださっているのです。人は、様々な異なり・違い(年齢・性別・環境・体格・性格・個性・国籍等々)を持っています。だからこそ、それぞれが認め合い、助け合い、補い合い、支え合うことによって素晴らしい世界が創られるのです。それを可能にするには、愛が必要です。聖書でイエス様が一番大切だと語られたのは、「互いに愛し合う」ということであり、「隣り人を自分のように愛する」ことです。愛ある世界には、笑顔が広がります。ありのままの自分が受け入れられ、安心して過ごせる場所だからです。自分が受け入れられていることを感じられるなら、他の人をも受け入れられるようになります。自分だけの狭い世界ではなく、出会う人と共に、喜びを分かち合い、悲しみを共感しつつ、互いが大切な存在であることに気づいて歩めれば、幸いです。新しく始まった認定こども園としての星陵台めぐみ幼稚園の歩みが、笑顔あふれるものであることを願っています。それは子どもに限ったことではなく、教職員も、家族の人も、色々な違い、様々な異なりの中を歩んでいるのですから、そのことに互いが心を寄せて、豊かな世界が築かれていくことに思いを向けつつ歩めるようにと祈ります。ロバート・フルガム著の『人生に必要な知恵は、すべて幼稚園の砂場で学んだ』という本がありますが、その中で「人間、どう生きるか、どのようにふるまい、どんな気持ちで日々を送ればいいか、本当に知っていなくてはならないことを、わたしは全部残らず、幼稚園で教わった。人生の知恵は大学院という山のてっぺんにあるのではなく、日曜学校の砂場に埋まっていたのである。」と記されています。日曜学校とは、今でいう日曜日に教会で行っている“子どもの教会”のことです。今“めぐみ"に集ってきている子どもたちにとって、幼稚園がそんな場所となってほしいと願っています。神様は人を「喜び楽しむものとして、創造」し、みんなの笑顔の花が咲くようにしてくださっています。そのために、お家の方々の新しい歩みに対する、ご理解とご協力をお願いします。
< 園 長 >  
年長組 年長組の始園式がおこなわれました。
新しいお部屋では、ドキドキ。新しいおたより帳・帽子などを先生からもらいました。
明後日から登園がはじまります。
著作・製作 学校法人星陵学園 星陵台めぐみ幼稚園
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