園だより10月号 巻頭言
<主 題>取りくむ
<聖 句>
「わたしは植え、アポロは水を注いだ。
   しかし、成長させてくださったのは神です。」
        (コリントの信徒への手紙一 3章6節)
写真:案山子に守られた稲穂まもなく刈り取りです。

 
 暑い暑い猛暑の夏から、いつの間にか朝夕に涼しさを感じる秋の季節へと移り変わりました。今年の夏は、暑いだけでなく、大雨や地震や台風という自然災害で多くの人が、突然の悲しみや困難な生活を強いられることになりました。 わたしたち人間の力ではどうすることもできない事が生じたことにより、 人と人とが助け合い生きていく事の大切さを痛感させられました。そのことは、普段から大切なことであり、互いを思いやるからこそ、豊かな世界が与えられるのです。“めぐみ”は、いつもそのことに心を向けて歩んでいます。それは、 子どもだけでなく、大人にも求められていることなのです。人はそれぞれが、 異なる賜物を神様から与えられており、それを出し合うことで本来の役割を果たすことができます。神様から与えられている異なるものは、他の人のために使うことで豊かになるようになっていきます。逆に使わずにしまい込んでしまっていては、宝の持ち腐れとなってしまい、何の力にもなりません。 神様は、そのことを様々な機会や出来事を通して、わたしたちに伝えてくださっています。その思いに心を向けつつ、“めぐみ”での貴重で大切な出会いと交わりを楽しみながら過ごしていきたいものです。

 今、秋の気配を感じ過ごす中で、様々な成長(生長)と実りの時を迎えています。子どもたちも、夏休みを終えて、心も体も大きくなって“めぐみ”に帰ってきました。この過ごしやすい時期に、多くの栄養を吸収して大きくなってほしいと願っています。また、暑い夏に枯れそうになっていたナスやピーマンも今、多くの収穫を与えられ、土の中のサツマイモの状況は分かりませんが、元気がなかった葉っぱが生い茂り出しました。さらに年長の育てている稲も台風にも負けずに頑張っています。その収穫を楽しみにしているのは、わたしたちだけでなく自然の営みの中でスズメたちも毎日分け前をもらいに来ています。自然の営みの中でわたしたちの出来ることは僅かなことですが、愛情を注ぐことで状況は変わっていきます。しかし、最終的には、天気や気候に影響される事が大きく、神様に祈るしかありません。今月の聖句は、そのことを再認識させてくれる言葉です。人に出来ることは限られています。“成長させてくださったのは神です。”ということを忘れる事なく過ごしたいと思います。

 今、わたしが不可解に思っていることがあります。それは、来年度の園児募集に異変が起こっていることです。今までには考えられないほど、年少組の入園に四苦八苦している方々がおられるのです。どこの幼稚園も受け入れる人数が減っているので、入れるか不安で慌てている様が明らかになっています。その理由は、待機児童対策として、保育を必要とする子どもを多く受け入れる幼稚園や、満三才児を受け入れて年少児になる前の子を受け入れる幼稚園が多くなったからだと思います。特に待機児童対策で幼稚園に入りたい人が入れないということがあっていいのかと疑問を感じます。また満三才児保育も、少しでも早くに園児を確保する方法として、行われているような気がします。今までの幼児教育の在り方とは大きく変わってきているのです。わたしは、“めぐみ”にどうしても入りたいと思う人には入ってもらいたいのですが、その切迫感からの悪影響で他園から流れてきている人がいるのが気になります。人数的にも環境的にも整ったと思い、来年度より幼稚園型認定こども園になるために歩んでいますが、どうなることかと少し不安になります。しかし、心配していても仕方ないので、神様がより良いようにしてくださると信じて歩みを進めたいと思っています。今の“めぐみ”は、子どもを中心に家族の方々に支えられ、互いを思いやりながら、過ごせる良い環境が与えられていることを心より感謝しています。今後もその世界が、この世の価値観によって振り回されることなく、壊されないことを切に祈ります。子どもたちのかけがえのない時期を共に楽しみ、豊かな子育ての時として過ごしましょう。
< 園 長 >  
年長組 みんなの運動会で、年長さんはオープニング・リレー・綱引き・組体操をおこないました。当日も良い天気でありますように。
   
年中組 年中さんは、かけっこと表現をおこないました。 
   
年少組 年少さんは、かけっこと表現をおこないました。
著作・製作 学校法人星陵学園 星陵台めぐみ幼稚園
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