＜主 題＞感じる
＜聖 句＞
「空の鳥をよく見なさい。。」
（マタイによる福音書６章２６節）
写真：今年も代掻きをおこない田植えの準備完了。
子どもたちは今、とても落ち着いて日々を過ごしています。神様の与えてくださっている豊かな自然の営みの中で、色んなことを感じながら歩んでいます。今を迎えるまでに子どもたちは、たくさん泣き笑いしながら、それぞれが大きくなってきました。それに加えて５月からは、年少組よりも小さな仲間である“小さな集い”も始まり、園児たちにも良い刺激になっています。
季節は移り変わりいよいよ６月に入り、梅雨の時期を迎えようとしています。梅雨を前に園庭には、様々な野菜や花が植えられ、今年は順調に生長しています。これから雨の多くなる時期に、神様が豊かに育ててくださることを信じ、祈りつつ子どもたちと過ごしたいと思います。子どもたちは、梅雨を迎えるまでに外で一杯遊び、遠足にも出掛け、幼稚園生活を満喫してきました。これからは、雨の日なりに楽しみを見つけて過ごせるようにしたいと思います。今、“めぐみ”での子どもたちの一日の始まりは、毎朝野菜や花たちとの会話から始まります。しっかりと様子を見て、水やりや雑草抜き、枯れた花取り等のたくさんの仕事をします。特に自分たちで植えた野菜に関しては、子どもにとっても保育者にとっても日々の観察がとても大切です。また、それ以外にも各保育室には、色々な生き物がおり、日々変化する不思議な世界が与えられています。幼虫がさなぎになり、成虫になるのを待っています。子どもたちも野菜や花や昆虫等を通して、命の豊かな育みを実感しています。しかし、そのせいちょう(生長・成長)には飼っている者、育てている者、植えた者の責任がいつも伴います。そのことを忘れずに子どもたちには大きくなってほしいと思います。何事もやりっ放しではなく、やったことにはきちんと責任を持つことが大切です。今、子どもたちを取り巻く環境である大人の世界では、自分の責任を取らずに、他者に特に弱い者に押し付けて責任逃れをする人々がいっぱいいて困ります。子どもたちに恥ずかしくないのでしょうか。今までどんな教育を受けて大人になったのでしょう。いつも誰かが責任を取ってくれて、自分で大切なことと向き合うことをせず、ごまかして歩んできたのではないでしょうか。子どもたちと共に歩む中で、“めぐみ”では物事としっかり向き合う事を大切にしています。色んな場面での様々なトラブルや失敗等、何故、どうしてという原因や理由を子どもたちと考えていくことで、次につながるのです。
季節の移り変わりと様々な命が豊かに育まれている今、子どもたちに与えられている聖書の言葉は“空の鳥をよく見なさい。”です。これは、色んなことで思い悩み、様々なことに惑わされ大切なことを忘れてしまっている人に対して、神様の子イエスが、そんなにあれこれ悩まなくても“大丈夫”ということを伝えた言葉です。この聖句には続きがあり、「種も蒔かず、刈り入れもせず、倉に納めもしない。だが、あなたがたの天の父は鳥を養ってくださる。」とあり、さらに空の鳥だけでなく、「野の花がどのように育つか、注意して見なさい。働きもせず、紡ぎもしない。しかし、言っておく。栄華を極めたソロモンでさえ、この花の一つほどにも着飾っていなかった。」とあります。神様が一人ひとりに大切な命を与え、
生かしてくださっていることに感謝し、安心してそれぞれのなすべきことに心を向けて歩むことが大切なのです。イエスは“自分の命のことで何を食べようか何を飲もうかと、また自分の体のことで何を着ようか思い悩むな。”と語られます。子どもたちが周りの様々な命あるものの姿を見ることを通して、それ以上に豊かな養いが一人ひとりに与えられている事に気づき、感謝と喜びと希望に満ちて一日一日を大切に過ごせるようにと願います。季節は移り変わります。梅雨が終わるとすぐに暑い夏を迎えます。子どもたちがどんな季節にも感謝をし、自然の営みと仲良くして、心も体も健やかに成長していくことを祈ります。
